No.47 元市バス移籍車現況報告 徳島市交通局編(11.09.25掲載)

排ガス規制の影響で廃車となった元大阪市営バスの車両のうち、一部は国内外の事業者に売却されて活躍を続けています.

このうち、徳島市交通局へは1995年に大型車4両・中型車1両がそれぞれ移籍してきたものの、大型車の4両についてはすでに廃車済.

最後まで残った中型車の1両(三菱ふそう車)は移籍以来、文化の森シャトルバス専属車両として活躍してきましたが、10月1日に予定されているダイヤ改正でシャトルバスの廃止が決まり、最後の元大阪市バスの車両も廃車が予想されています.

(写真はすべて2011年夏に撮影)

文化の森シャトルバス専属車として活躍を続ける元大阪市バスの車両です.最後まで残った元大阪市バス車は東成営業所に配属されていた1985年式の中型車(三菱ふそう車−呉羽ボディ/P-MK116J改)で、1995年夏に徳島市交通局へと移籍し、「徳島22 き・347」のナンバーが与えられています.また、徳島へ渡ってからは前面行先幕の拡大やバンパーの交換、バスロケ用アンテナ・後輪の巻き込み防止板の取り外しなど、外観の姿は大阪市バス時代から大きく変化しているほか、徳島市バスの車両としては一般車とは異なるシャトルバス専用塗装が施されています.
徳島駅前

後扉付近の様子です.出入口のプレートについては大阪市バス時代のものをそのまま継続使用されているほか、大阪市バスの移籍車を見分ける上で特徴的な乗務員への連絡ボタンの跡もそのまま残されており、大阪市バスで活躍していた当時の姿を思い起こさせてくれる姿となっています.
文化の森

側面の方向幕です.徳島市バスへの移籍時に大阪市バスで使用されていた側面方向幕は撤去され、新たに小型の側面方向幕を設置.シャトルバス専属車という特殊用途な車両だったことから、徳島市バスの車両が順次LED幕に交換された後も唯一幕式のまま残されており、現地では徳島市バス最後の方向幕搭載車としても注目を集めていました.
徳島駅前

後部から見た347号車です.後部の様子についてはバックカメラが屋根上に取り付けられたものの、その他の部分については大阪市バス時代の姿をほぼ留めており、大きく手を加えられた前面の姿と比べ、大阪市バスオリジナルの姿が残されていました.なお、徳島市バスでは現在、347号車以外に三菱ふそうの在籍車が存在しておらず、ふそう車の投入も途絶えていることから、この車両が廃車された地点で徳島市バスからふそう車が消滅する見込みとなっています.
文化の森

車内の様子です.座席配列のほうは大阪市バスの中型車としては当時一般的だった1列ずつの前向きシートで、木張りの床ともにオリジナルの姿でそのまま残存.座面のモケットはほとんどの座席で徳島市バスで採用されている柄のものに交換されたものの、背もたれの部分は大阪市バス当時のものが残されており、大阪市バス時代の面影を強く残した車両となっています.
文化の森

後部から見た車内の様子です.文化の森シャトルバス専用車としての送り込み運用以外はシャトルバスの区間でしか走らないためか、料金表示付きの次停留所表示機は搭載されておらず、大阪市バス時代に取り付けられていた時計付きのブレーキ注意ランプは徳島市バス標準のものへ交換されており、車内には時計が取り付けられていない状態となっていました.また、前扉付近については床面の更新が施され、市バス時代はむき出しだったポールの部分も茶色のカバーが新たに取り付けられています.
文化の森

座席の詳しい様子です.先述の説明通り、座面部分のモケットが徳島市バス仕様のものへ交換されたものの、モケット交換の費用を最小限に済ませようとしたためか、背もたれの部分へは更新の手が及んでおらず、ほとんどの座席で座面と背もたれの柄が一致しない状態となっていました.
文化の森

優先座席付近の様子です.大阪市バスで活躍していた頃は「善意の席」の名称で優先座席が設置されていましたが、徳島市バス移籍後もそのまま優先座席として存続.こちらの座席も座面の部分のみモケットの交換が行われ、背もたれの部分は善意の席の説明表記も含めて原形を保っていました.
文化の森

柱の部分に取り付けられている降車ボタンです.ほとんどの時間帯で市原−文化の森間のシャトル運用に就いているため、徳島駅発着の送り込み運用以外ではほとんど使用されることはありませんが、降車ボタンやブザーについては大阪市バス当時のものがそのまま使われていたほか、経年により破損した降車ボタンに関しては新品のものに交換されていました.
文化の森

運転席周辺の様子です.運転席自体は1980年代の雰囲気を色濃く残しており、バックミラー取り付けに伴いモニターが追設されています.また、大阪市バスの中型車として特徴的だったアリソン製のATもそのままの形で残され、黎明期のバス向けATを搭載する貴重な姿となっています.なお、音声合成装置については徳島市バス移籍時に8mmテープのものへ交換されましたが、送り込み運用向けのものしかテープが用意されておらず、シャトル運用の際には案内放送無しのままで運用に入っています.
市原

運転席に貼り付けられていた347号車用の方向幕対照表です.文化の森シャトルバスとして特殊な運用が組まれていることから、方向幕についても347号車専用のものが取り付けられていましたが、2011年の取材地点では4番・5番の方向幕は使用されていませんでした.
文化の森

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