番外編 元京阪間ノンストップ用 2扉車の現状(10.08.23掲載)

1975年に阪急京都線の特急向け車両として登場し、35年に渡って活躍してきた阪急6300系が、後継車両の9300系に置き換えられる形で2月末をもって定期特急の運用から撤退しました.

ここでは、特急停車駅増加に伴う乗客増加によって阪急京都線の特急車としては最後の2扉車となった6300系を中心に、阪急6300系と同時期に京阪間ノンストップ車として活躍し、停車駅増や後継車両の登場など同様の経過をたどったJR117系と京阪8000系の現況も交えて紹介します.

2月28日を最後に定期特急運用から撤退した阪急6300系です.6300系は特急用車両として登場し鉄道友の会が主催するブルーリボン賞を受賞.3扉車となった後継特急車の9300系が登場したあとも特急運用で活躍していましたが、混雑に対応できないために2008年より特急運用から順次撤退し、嵐山線向けに短編成化改造を受けた一部編成を除いて定期運用から離脱しました.
09.08.08 / 南茨木−正雀

阪急6300系の車内です.車内は転換クロスシートを採用した着席重視の仕様となっており、乗降扉を車端部に寄せたレイアウトが特徴となっていましたが、停車駅増加に伴う混雑に対応できなくなったために、晩年は扉付近につり革が設置されていました.
08.11.01 / 梅田

扉付近の補助いすです.少しでも着席定員を増加させようとしたため、京阪旧3000系でも採用されていた補助いすが6300系にも取り付けられ、十三−大宮間ノンストップの時代には大きな威力を発揮したものの、停車駅増加に伴い立客も増加したことから、混雑時の補助いす使用自粛を求める案内が補助いすに貼り付けられるようになっていました.
08.11.01 / 梅田

先頭車両に設けられていたロングシートです.扉の配置位置の都合で運転台背後の部分にはロングシートが設置されていましたが、モケットやひじ掛けなどはクロスシートの座席に準じたものが用意されており、一般車両のロングシートとは大きく異なる接客設備が特徴となっていました.
09.12.20 / 河原町

京都寄りの8号車に設置されていたカード専用の公衆電話です.こちらの公衆電話は製造当初は取り付けられておらず、後年に入ってから追設.停車駅増に伴う乗客の平均乗車時間減や携帯電話が普及した近年ではほとんど使用されなくなったものの、車両自体の廃車が迫っていたことから、使用停止となった京阪特急とは異なり最後まで公衆電話の使用が可能なままとなっていました.
09.12.20 / 烏丸−河原町

短編成化を受けて嵐山線用に転用された6300系です.短編成化された際にロングシートの設置や転換クロスシートの2+1列化、さらにつり革の追設や公衆電話や補助いすの撤去などの大規模改造が行われましたが、2扉車が故に最繁忙期の混雑には対応できず、春や秋の行楽シーズンには3扉車による代走運転が常態化しています.
09.05.16 / 嵐山

嵐山発着の臨時運用に就く6300系です.定期運用からの離脱後、未改造のままで残されていた6300系の去就が注目されていましたが、最後まで定期運用に入っていた6300Fが6両編成に短縮されたうえで春の臨時運用に登板.2010年5月地点で6350Fと6354Fの2編成16両が未改造のまま車籍が残されているものの、今後の処遇が明らかにされていないことから、秋の臨時運用に使用されるかどうかが注目されています.
10.05.09 / 茨木市−南茨木

阪急6300系とともに京阪間ノンストップ車として活躍していたJRの117系です.117系は1980年より新快速に投入され、木目調の落ち着いた内装やノンストップ区間の車内販売が特徴だったものの、1990年のノンストップ廃止に伴う乗客増に対応できなかったことから、順次大阪近郊の各線区へと転出.一部車両はロングシートが追設されたほか、新快速の定期運用も1999年までにすべて撤退.2009年からは臨時ながらも新快速運用に復帰を果たしたものの、基本的には普通運用専属となっています.
09.04.05 / 和邇

こちらも京阪ノンストップ車として登場した京阪8000系です.1989年の投入開始後、ダブルデッカー車の連結を経て2000年までノンストップを維持してきたものの、近年では2社の後を追う形で特急停車駅の増加策に転換.ラッシュ時の混雑に対応できなかったことから、名物だったテレビカーの撤去やロングシート・つり革の設置改造が順次行われているものの、観光需要も少なくないといった事情から現在も第一線で活躍しています.
10.01.02 / 西三荘

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